• UPDATE

今どき「かなり個性的なホームズ」2作品

【シャーロックホームズ】(NHKパペットエンターテインメント)

2014年 NHK放送。 ホームズファンである三谷幸喜(劇作家)脚本のミステリータッチのパペット劇。
コナン・ドイルの原作をベースに独特な雰囲気でアレンジされた【ハイクオリティな人形劇】です。謎解きのシーンもなかなか臨場感のある面白い仕上がりです。(古畑任三郎時代の脚本のノウハウも活かされていますね)
注目すべきはまるで生きているかのような人形の所作。(パペットの仕草に合わせてアフレコするのではなく)あらかじめ「録音された台詞に合わせて人形を動かす」という【逆転の発想】で、その神業的なテクニックには驚かされます。 命を吹き込まれた【表情豊かなパペットの魅力】に片時も目が話せません。(無表情の人形なんですけれど)
低年齢層をターゲットにした学園が舞台のドラマですが、幅広い客層から支持されてます。小道具で注目すべきは、トレードマークの「曲がりパイプ」を「ピロピロ笛」に差し替えているアイデア!もう「最高のセンス」ですね。
余談ですが、主題歌【Scarlet Story】が特に素晴らしい。バイリンガルな女性シンガー【ナノ】のずば抜けた歌唱力と「バラードからロックに切り替わるメロディ」が最高です。できればドラマのオープニング画像で観て聴いてください。(初見からノックアウトされること間違いなし)速攻でCDゲットしてます。

画像は「シャーロックホームズ・フィギュアコレクション」の付録です。(付録自体がメインの部類に入る「ディアゴスティーニ・ジャパン」の人気冊子の一つです) パッと見た感じの「シャープな雰囲気」と「冷やかな表情」は、作品中のパペットとキャラ設定イラストのちょうど「中間あたりのイメージ」でしょうか。つまりは【そっくりじゃない】んですが、つき出した鼻や細く長い手の指、やたら長い靴などの特徴は押さえてあり、まあまあ気に入ったので購入しました。手に持った小道具も良く出来ていますよ。この作品のホームズを語る上でそれぞれ重要なアイテムですからね。口にくわえた「ピロピロ笛」など、極細なパーツが多いので気を付けて扱わないと折れちゃいますな。

【エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY】

【気難しい性格のホームズ】

ドラマの舞台はニューヨーク。スコットランドヤードの顧問から一転【薬物依存】のためロンドンを離れてアメリカに移住してきた風変わりな名探偵の物語。「横柄な態度」でモラルはお構いなし。また「子供っぽい性格」で一度夢中になると、周りの物が目に入らない。「感情の起伏」が激しく「ジェスチャー」が豊か。(Mr.ビーンがかすむくらい)「他人への配慮は一切なし」と、かなり人格的に問題がある【個性的なホームズ】の誕生です。こんなキャラなので、パーティーなどの人が多く集まる場面では、間違いなく「一人完全に浮くタイプ」でしょう。
ドラマの中では「演繹的推理法」を用いて難事件を解決しますが、一見サラリと解決するように見えて実は違います。【人とかけ離れた発想】で【あらやる手段】を用いて、地道に捜査を進めていく「堅実な努力家」なのです。(後にワトソンがホームズを認めていくプロセスとなる彼の数少ない取り柄ですね)ゼロベース思考は、まるで「彼のためにある言葉」かと思えるくらい。(情報提供社を探すためにプラカードを手に街角に「ひたすら立ち続ける」なんてこともしてます)また養蜂を手始めに観察用として、またはペットとして陸ガメ、ニワトリなどの動物と一緒に暮らしてみたり、自ら何かの実験台となってデータ収集したり、いかなる時も「知識の蓄積」を怠りません。そんな日常描写も楽しみの一つです。ワトソンの目覚まし用に「ベッドに陸ガメを置く」ホームズというシチュエーションも、このドラマならではかな。(笑)

【オリジナリティ】魅力的な設定

元一流外科医の【女性版ワトソン】 付かず離れず寄り添って「あれこれ世話を焼くワトソン」が新鮮で、好感が持てます。(女性ならではの気遣いが「程良いエッセンス」になってますね) 「ヘロインの誘惑から完全に断ち切れられないホームズ」と、リハビリの「サポート役から始まったワトソン」 この二人の薬物摂取に対する「お互いの境界線」に絡むストーリーもこのドラマならではの大きな魅力です。またシリーズ前半の山場には、至高のライバル「モリアーティ」との頭脳比べが描かれた見逃せない一幕も控えてます。(ホームズとワトソン、主役二人以外の既存キャラが、この後どんなアレンジで登場するのかとワクワクしながら観ると、より一層楽しめると思います)あえて「オブラートをかけずに」人間臭さを前面に押し出したキャラクターがオンパレードなのがいい味出してますね。
細かく観ると…蚊型のカメラ等、多少度が過ぎたバイオメカの何でもありな世界観ですが、そこはそれご愛嬌。型破りな「今世紀のホームズ」を堪能できますよ。このドラマは是非とも【吹き替え版】で観て下さい。演じる三木眞一郎氏の正に天職です。「鼻持ちならない」キャラクターが、更に気持ち良く【誇張】されていて最高です。奇行が魅力的な主人公も珍しいですが(笑) シャーロキアンの中にはもちろん、違和感を唱える人もいるでしょう。でも基本の人物像からちょっと離れた【新しい設定のお遊び】も、案外楽しいものです。ところで、この床に散らばった本の上に「寝そべるホームズ」のスチールが最高ですね。アメリカのブロマイドはセンスがいいものが揃ってます。(この絵1枚でホームズの性格全てを表現し尽くしてますから)

URL